防災福祉マップの作成サポート - 245ヶ所目(栗原市)
- 公彦 千川原
- 2 日前
- 読了時間: 4分
災害が起きたとき、公的な支援だけではすべての人を助けきれない現実があります。
特に高齢者や障がい者など、支援が必要な人たちが地域で安全に暮らし続けるためには、地域住民同士の助け合いが欠かせません。
宮城県栗原市では、こうした共助の取り組みを強化するために「防災福祉マップ」の作成が進められています。 6月7日、当事務所では栗原市内で245ヶ所目となるマップ作りのサポートを実施。
この記事では、その背景や地域の特徴、そして防災福祉マップの意義について紹介します。
防災福祉マップ事業の始まりと栗原市の取り組み

2008年に発生した岩手・宮城内陸地震は、地域の防災体制の見直しを促す大きなきっかけとなりました。
大規模災害時には行政の支援にも限界があるため、地域住民が互いに助け合う「共助」の重要性が改めて認識されました。
当時、当事務所では約50日間にわたり栗原市を訪問。改めて三助(自助・共助・公助)の重要性とその間を繋ぐ機能強化の必要性を感じました。
栗原市社会福祉協議会では2009年から「福祉防災マップ事業」を開始。 地域の特性や住民のニーズを反映したマップ作りを進めています。
栗原市には255の行政区(自治会)があり、今回の高森地区で245ヶ所目の作成となりました。主催は栗原市社会福祉協議会で、当事務所は事業開始当初からサポートを担当しています。
このマップは、災害時に特に支援が必要な高齢者や障がい者の居場所、避難経路、支援拠点などを明確に示すものです。地域の役員や住民が主体となって作成することで、実際に役立つ情報が集約され、災害時の迅速な対応につながります。
高森地区の特徴と地域の前向きな姿勢

今回のマップ作成が行われたのは、旧築館町の高森地区です。この地域は過疎化が進む一方で、地域づくりに熱心な住民が多いことが特徴です。
2000年には旧石器発掘捏造事件という困難な出来事に巻き込まれてしまいましたが、地域の人々は前向きに未来を見据えています。

高森地区には温泉を掘り当て、地域の雇用創出に取り組む人もいます。こうした新しい挑戦が地域の活性化につながり、防災福祉マップの作成にも積極的に参加する姿勢が見られます。地域の役員や住民が一丸となって、災害時に助け合うための具体的な準備を進めているのです。
防災福祉マップ作成の具体的なサポート内容
当事務所が行ったサポートは、地域住民と役員が主体的にマップを作成できるよう、栗原市社会福祉協議会とともに支援することです。具体的には以下のような内容を含みます。
情報収集の支援
高齢者や障がい者の居住場所、避難経路、避難所の状況などを地域の方々と一緒に確認します。
マップの作成方法の指導
地図の書き方や情報の整理方法をわかりやすく説明し、住民が自分たちで更新できるようにします。
災害時の役割分担の相談
住民同士がどのように助け合うか、具体的な役割を話し合う場を設けます。
地域の課題と強みの共有
過疎化や人口減少といった課題を踏まえつつ、温泉開発など地域の強みを活かした防災計画を考えます。
このようなサポートを通じて、地域の防災力を高めるだけでなく、住民同士の連帯感も強まります。

地域共助の重要性と今後の展望
大規模災害が起きたとき、行政の支援がすぐに届かないことは珍しくありません。
だからこそ、地域での共助体制が命を守る鍵となります。
栗原市の防災福祉マップ事業は、地域の実情に即した情報を共有し、災害時の迅速な対応を可能にします。
過疎化が進む地域であっても、地道な地域づくりと新しい取り組みの両輪で地域の安全を支えるケースもあります。
今後も栗原市全体でのマップ作成が進み、地域の防災力がさらに強化されることが期待されます。
地域住民一人ひとりが防災福祉マップの意義を理解し、積極的に参加することが、災害に強いまちづくりの第一歩です。



